リサイクル

2002年10月10日
実家にて。
父が、撮影済みのフィルムをカメラから取り出し、引き出しにあった空のフィルムケースの中に入れた。
そのフィルムケースを手に取って眺めていた私の息子が、不思議そうに言う。
「これって、本当に種が入ってるの?」
そばにいた母が言った。
「フィルムが入ってるに決まってるでしょう。どうして種・・・」
母は吹き出した。
フィルムケースにはマジックで、「アサガオの種」と黒々と書かれていたのだ。

私の実家では、昔からこういうことが珍しくない。
「ゴマ」と書かれたコーヒーの瓶に海苔が入っていたり、
「きなこ」と書かれたお茶の缶にスズムシの餌が入っていたりすることがたびたびある。
いつだったか、料理中の母に、「カツオブシを取って」と言われたので茶箪笥の中を探したがどうしても見つからない。
ないわよ、と言うと、母は毅然と言った。
「だしの素、って書いたココアの缶があるでしょうっ」
・・・・わかるか、そんなの。

リサイクルした物を、またリサイクルしてしまう。
これぞ、究極のリサイクルなのかもしれない。
ならばせめて、上書き保存して欲しい。でなければ、別名で保存を・・。
嫁に出た娘の、ささやかな希望である。


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