予防注射

2002年11月15日
子どもと二人で、インフルエンザの予防接種を受けてきた。
先に受けたのは息子。
軽い予診のあと、注射をしてもらった。
息子は赤ちゃんの頃から、注射で泣いたことが一度もない。
風邪をひきやすく熱を出しやすい体質で、2歳の時には大きな病気を患って入院したこともある息子は、生まれてすぐの頃から、病院と縁が深かった。
そのため、他のお子さんに比べて注射を打たれたり検査を受ける回数がやや多かったかもしれないが、病院に連れて行っても泣いたり嫌がったりしない息子に、親の私はどれだけ救われたかわからない。
注射も検査も薬も、床屋も嫌がることなく育った彼を、子どもとして私は尊敬している。

子どもに続いて、私の番。
注射をされる私を、息子は脇の診察台に座って見ていた。
その彼が、注射針が私の腕に刺さる瞬間、「ひっ」とも「あっ」ともつかぬ、声にならない悲鳴をあげて目を手で覆った。
自分の注射の時には声ひとつ出さなかった子どもが、親が注射される場面でビビッている姿は、なんとも可笑しなものだった。
「ママ、痛かった?」
帰り道、何度も息子は訊ねる。
注射の痛さは二人ともに同じであったはずだが、心の痛さは、お互いが注射されている場面を見る時の方が数段強かったかもしれない。

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