腋の下

2003年2月21日
先日、知人のお子さんの着替えを手伝う機会があった。
その子が肌着に手を通そうと腕を上げた瞬間、私は息を呑んだ。
腋の下に黒い筋が幾本も浮き上がっているのだ。
垢である。
3歳になったばかりの女の子が毎晩ひとりでお風呂に入っているとは考えにくい。
おそらく母親と入浴しているはずだ。
母親はごく普通の女性である。特別不潔なわけでもだらしない人でもない。
単に、子どもの腋の下を洗ってやることにまで気が回らないだけなのだろう。
「ママに、ここ洗ってもらおうね」
と、小さな声でささやくと、色の白い、愛くるしい顔立ちをした女の子は、丸い目をぱちぱちさせて、うん、と頷いた。

自分では気づかない身体の部位が汚れている。
これって、誰にでもありうることなのかもしれない。
お風呂で身体を洗う時の癖というものが、誰にでもある。
あの日以来、お風呂で身体を洗う時、妙に神経質になっている自分が可笑しい。

人の失態までも自分のストレスにしてしまうなんて。
これじゃ毎日、疲れないわけがない。

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