おかたづけ

2003年3月16日
午前中、息子にひとつの提案をした。
子ども部屋に散乱するおもちゃ類を片付けたら、お小遣い100円とガチャガチャ1回。
息子は喜んで私の提案に乗り、ゴミ袋を手に張り切って自室に入った。
こういうやり方を「小遣いで子どもを釣っている」と、非難する向きもあることだろう。
息子は明らかに私と夫の血を引いており、整理整頓が苦手である。
おかげで我が家はリビングも子ども部屋も、常時息子のガラクタだらけだ。
よその家庭では、こういう場合は子どもを叱りつけて片付けを強要するのだろうか。

厳格な父親に育てられた私は子どもの頃、室内や勉強机の上をきちんと整理できないことで、父に何度もかなり厳しく叱られた。
学校から帰宅したら、机の上に置いておいた物がすべて床に投げ落とされていたこともあった。
怒鳴られて、涙をぬぐいながら片付けをしたこともある。
そして、そんな子ども時代の経験は、ささやかなトラウマとなった。
家庭をもった今でも、リビングやキッチンが散らかっていると、突然誰かが乱入してきて私を罵倒するのではないか、という恐怖に苛まれて落ち着かない。
今や、老いた父には可哀想でこんな話はできないけれど。

叱られ、罵られ、強要されてする仕事より、
目標をもち、周囲の感謝や何らかの報酬を楽しみにしながらする仕事の方が、質の高い結果を生む。
たとえ、同じ作業でも。

約30分後、息子はガラクタでいっぱいになったゴミ袋を下げて、意気揚々とリビングに戻ってきた。
ぼく、頑張ったでしょう(^^)
にこにこしながら、ふくらんだゴミ袋を自慢そうに見せる息子を、私は大いに褒め、約束のお駄賃を与えた。
気持ちのいい日曜日だった。

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