荷物

2003年8月19日
我ながら、すばらしいアイデアだと思った。
そのことに気づくまでは。

いよいよ明日から5泊6日の九州旅行である。
今回の旅行ではホテルを3ヶ所移動する。
ついては、家族3人分の荷物が問題となった。
個人旅行なので、現地での移動は電車や路線バスなど公共の交通機関を利用することになるため、海外旅行用の巨大なスーツケースを使ってしまうと現地で辛い思いをすることになる。
そこで、私は名案をひねり出した。
荷物はキャリーバッグとボストンバッグに分割しておさめる。
キャリーバッグには泊まりに必要な諸々グッズと1泊分の着替えを詰めて、1泊目のホテルに宅急便で送りつける。
さらにボストンバッグには二日目以降に使う着替え類すべてを詰め、2軒目のホテルに送る。
そして二軒目のホテルをチェックアウトする時に、ボストンバッグとキャリーケースの中身を入れ替えて、ボストンバッグには洗濯物とそれまでに買ったおみやげ類を詰めて、東京に送り返してしまうのだ。
こうすれば、移動する時に持ち運ぶのはキャリーバッグ1個だけでいい。
私ったら、なんて頭がいいのっ(^^)
横着で軟弱な私ならではの名案だ。

さて、出発を二日後に控えた昨夜。
私は一軒目のホテルに送るキャリーバッグを自転車の荷台に載せて、コンビニに向かった。
そのコンビニで、私はショッキングな事実を知る。
きょう出すと、荷物が九州に到着するのは21日、つまり3日後になるというのだ。
そんなぁ!
21日といえば、私たちがそのホテルをチェックアウトする日ではないか。
「きょうって月曜日でしょうっ?どうして木曜日まで荷物が着かないの?」
と、若いアルバイト店員に食ってかかっても埒があかない。
宅急便は出した翌日には着く、という定説を信じていた私が愚かだった。
今回は、九州なのだ。
私は再びキャリーバッグを自転車に乗せると、家にとって返した。
そして、キャリーの代わりに今度はボストンバッグを自転車に載せると、急いでまたコンビニに戻る。
2軒目のホテルに送る荷物も今夜中に送らなければ、それさえも間に合わなくなってしまうのだ。
ボストンバッグの発送を無事完了すると、私はまた急いで家に戻り、今度はキャリーバッグを何とかするためにパソコンに向かった。
九州まで送るのが無理ならば、せめて羽田まで送りたい。
都内がちょうど通勤ラッシュに当たる時間帯に、あのキャリーを引きずって地下鉄やらモノレールやらに何度も乗り換えながら羽田まで行くのはきつい。
ネットで空港宅配の会社を見つけ出し、申し込みフォームに記入する。
よかった、間に合うらしい。
ただし、私は明日も出勤のため集荷に立ち会うことができない。
そこで、集荷先を実家に指定することにした。
ネットでの申し込みが終了すると、今度はキャリーを実家に運ぶために私は家を飛び出した。
再び自転車の荷台にキャリーを載せ、実家へ向かってひた走る。
すべてのコトが完了して自宅に帰りついた時、すでに10時半をすぎていた。

ところで、昨夜は我が家の二軒隣の家の門の前で、その家の娘さんとカレシらしい男性が立ち話をしていた。
私が最初にコンビニに荷物を持って行った時から、最終的に実家に荷物を送り届けて帰宅するまで、彼らはずっとそこで私の怪しい行動の一部始終を見ていた。
大きな荷物を自転車に載せて出たかと思うとまた持ち帰ったり、違うバッグを運んで行ったかと思えば、また最初の荷物を運び出す、などというわけのわからない行動をする私を、彼らはさぞかし不思議に思いながら見ていたに違いない。

我が家が九州から帰ってくるまでに、
「あそこの奥さん、とうとう別居したらしいわよ・・」
などという噂が町内に広がっていないことを祈りたい。


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