自宅の門を出たところで、突然誰かに声をかけられた。
「すずめ、死んじゃうよねぇ」
すずめ?
私に話しかけているのは、バイクを傍らに停めた郵便配達の男性である。
いくら勘のいい私でも、突然「すずめ死んじゃう」と言われても、何の話だかさっぱりわからない。
キョトン、としていると、郵便屋さんは言った。
「そこの傘の中にね、たった今すずめが飛び込んじゃったんですよ。出られなくてもがいているんだけどね。死んじゃうかなぁ、と思って」
彼が指さす先を見た。
3軒隣の家の軒先に1本の傘がぶら下がっている。
その傘が不自然にモニョモニョ動いているのだ。
中に生き物がいるのは明白だ。
私は、家の玄関先に人気がないことを確認し、音がしないようにその傘を手に取った。
傘の中を覗いてみると、小さなすずめが苦しげにもがいている。
傘をそっと開いてやると、すずめは待ってましたとばかりに、外に転がり出た。
そして、あわただしくパタパタと飛び去っていった。
「ああ、飛んだ飛んだ」
ニコニコしながらすずめの姿を見送りつつ、郵便屋さんが言った。
ささやかな出来事だったけれど、なんだかすごくいいことをしたような気分になった。
すずめは恩返しに来るだろうか?
そんなことを考えると、楽しくなる。
今度はツバメを助けよう。
・・・若いのがいい。
「すずめ、死んじゃうよねぇ」
すずめ?
私に話しかけているのは、バイクを傍らに停めた郵便配達の男性である。
いくら勘のいい私でも、突然「すずめ死んじゃう」と言われても、何の話だかさっぱりわからない。
キョトン、としていると、郵便屋さんは言った。
「そこの傘の中にね、たった今すずめが飛び込んじゃったんですよ。出られなくてもがいているんだけどね。死んじゃうかなぁ、と思って」
彼が指さす先を見た。
3軒隣の家の軒先に1本の傘がぶら下がっている。
その傘が不自然にモニョモニョ動いているのだ。
中に生き物がいるのは明白だ。
私は、家の玄関先に人気がないことを確認し、音がしないようにその傘を手に取った。
傘の中を覗いてみると、小さなすずめが苦しげにもがいている。
傘をそっと開いてやると、すずめは待ってましたとばかりに、外に転がり出た。
そして、あわただしくパタパタと飛び去っていった。
「ああ、飛んだ飛んだ」
ニコニコしながらすずめの姿を見送りつつ、郵便屋さんが言った。
ささやかな出来事だったけれど、なんだかすごくいいことをしたような気分になった。
すずめは恩返しに来るだろうか?
そんなことを考えると、楽しくなる。
今度はツバメを助けよう。
・・・若いのがいい。
コメント